朧気sumire

ラジウム・シティ 文字盤と放射線・知らされなかった少女たちの朧気sumireのレビュー・感想・評価

4.3
労働安全と保健物理学の歴史において一石を投じたラジウム・ガールズを追ったドキュメンタリー。とても丁寧に作られてるように感じてとても良かった。

俗に言って胸糞悪くておぞましい。インタビューに応える女性の体にある被曝の影響はあまりに生々しくてやるせない。文字通り崩れていく犠牲者達の体など、下手なフィクションのホラー映画よりもとてもショッキングな内容。
地方の産業の格差や、その隙を突かれる人達の存在とかある意味現代にも通じる。

その危険性を知りながらも、労働者らには安全であると通達して放射性物質ラジウムを含む蛍光塗料の塗布作業をさせて女性労働者達に甚大な健康被害を与えた企業。
その企業に訴訟を起こして「ラジウム・ガールズ」と呼ばれた当時の女性労働者達。

勝訴するまで約20年あまり…。そこにあった法的社会的な問題、企業側の隠蔽妨害工作など不条理を強いられても立ち続けた彼女らを尊敬する。
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