ラジウム・ガールズ――1910~20年代アメリカ、時計の文字盤に夜光塗料を塗るペインターとして働き被爆した若い女性たちがいた。筆先をなめて尖らせるよう指導された彼女たちは、その後、腫瘍や骨障害で苦しみ、多くが亡くなっていった。『ラジウム・シティ ~文字盤と放射線・知らされなかった少女たち~』は内部被曝の存在が広く知られるきっかけとなったラジウム・ガールズの物語、その後の街に生きる人々を描いたドキュメンタリーである。 舞台となるのは、アメリカ中西部、イリノイ州オタワ市。半世紀以上たってもなお、取り壊された工場の欠片が町中に散らばり、ホットスポットを生み出している。キャロル・ランガー監督は、かつてのラジウム・ガールズやその家族、そしてオタワの住民たちによる証言を記録し、一本のフィルムとして完成させた。目に見えない放射能による被害、企業や政府の隠蔽体質、恣意的に引き上げられる安全基準値、地域経済における産業と雇用の抱える困難……浮き彫りにされるさまざまな問題は、現代を生きるわたしたちにとっても決して無縁のことではない。 本作は国内外の映画祭で高い評価を受け、米国のみならず各国のTV局で放映、アカデミー賞候補と目された。また、米国環境保護庁がオタワの除染作業にスーパーファンド法を適用するきっかけにもなった。
戦後75年目の残留。生き別れた者が伝える、日本という国の今。「私を日本人と認めてほしい!」-フィリピン残留日本人 。「私は日本人。でも言葉がわからないの!」-中国残留孤児。太平洋戦争以前、…
>>続きを読む大阪・泉南地域の石綿(アスベスト)工場の元労働者とその親族が、損害賠償を求め、国を訴えた“泉南・アスベスト国賠訴訟”。その8年にわたる闘いの全てを記録したドキュメンタリー。
長田新の『原爆の子』を八木保太郎が脚色し映画化。8万人を超す広島市民がエキストラとして参加し、原爆投下直後の広島を再現した。ベルリン国際映画祭で長編劇映画賞受賞。
昭和20年3月。窮地に立たされた日本軍は、勤労奉仕と称して沖縄師範学校女子部と沖縄県立第一高等女学校の若い女性たちを戦争の最前線へ送る。日本軍のため、必死に働くひめゆり部隊。しかし、米軍の…
>>続きを読む「女性にとって世界最悪の場所」と呼ばれる、コンゴ民主共和国・東部ブカブ。女性たちはこの地に埋まる鉱物資源の利権のために、武装勢力から性暴力を受け、恐怖に怯えているのだ。そんな被害女性たちを…
>>続きを読む1999年、少女ロシーオ・ワンニコフが殺害され、以前ロシーオの母親と恋愛関係にあったドロレス・バスケスが容疑者として浮上します。本当に彼女が犯人なのか? 第2の犠牲者が真実を明らかにします。
高校生のソヒは、担任教師から大手通信会社の下請けのコールセンター運営会社を紹介され、実習生として働き始める。しかし、会社は顧客の解約を阻止するために従業員同士の競争をあおり、契約書で保証さ…
>>続きを読むヤクザの昌次とその弟分サブが、愛知県尾西市のおしるこ屋で働くことに。二人は親分の命を受け、店にやってくる女工の引き抜きを画策していた。昌次はサツキという美しい娘に目をつけるが、彼女と同じ定…
>>続きを読む“RADIUM CITY” DOCUMENTARY FEATURE FILM (c) 1986 BY CAROLE LANGER