たかちゃん

人生劇場 第一部のたかちゃんのレビュー・感想・評価

人生劇場 第一部(1952年製作の映画)
4.5
佐分利信の監督作品は、骨太な社会派の印象がある。だが、本作は脚本がマキノ雅弘作品でおなじみの棚田吾郎と八木保太郎だから、社会派とは違うようだが、51年の『風雪二十年』も尾崎士郎原作だから、繋がりはある。しかも、やはり力強い演出。冒頭の、走る機関車の車輛は、人生の象徴のようだ。木に登る少年は、主人公の成長の象徴か。大学で改革を叫ぶ瓢吉からは、彼が何かを成し遂げたいという気持ちが伝わってくる。手堅いカットの積み重ねが、説得力のある作品にしている。俳優陣は、さすがに表現力があるが、黒馬先生役の笠智衆は、加藤泰の『人生劇場』でも黒馬先生を演じていた、
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