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Tu dors Nicole(原題)のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

Tu dors Nicole(原題)(2014年製作の映画)
4.9
[暑くて退屈な夏のまどろみ] 99点

カナダ、モノクロ、ジュブナイル、彷徨う少女。そのすべてが『いい意味で小悪魔』を指しているが、映画自体は結構前に行ったIMDbローラー作戦で引っ掛かっていた。そんな不思議な縁のある作品が日本語字幕付きで上映されるというので、駆け付けたという次第である。主催の人、いい人生送ってそうな人でした。打ち上げで死ぬほど酔っ払ってたけど、まだ生きてるかな…?

両親はバカンスに行き、一人クソ暑いカナダの自宅で死ぬほど退屈な夏を過ごすニコール。どれくらい退屈で暇かというと、老夫婦みたいと称する親友ベロニカとともにだだっ広い原っぱを歩き続け、"ねえ私たちどこ行ってんの?"→"私あなたについて行ってたんだけど"→"私もなんだけど"ってなるくらい。この会話マジで好き。私もやってみたい。自転車乗れないけど。

そんな中、バンドマン兄貴がメンバーを連れて自宅に帰ってくる。妊婦の嫁さんをほったらかしてる割に携帯ばっかり見ているベースと新参者のドラムとくれば、自然とドラムを選ぶだろう。それはニコールもベロニカも同じなんだが、仲間の妹というハンデを抱えたニコールには永遠に覆せない壁がある。裾上げで終わっちゃう感じ、泣けるわー。

てな感じで最終的にニコールも爆発するんだけど、それが間欠泉で集結する感じがちょっと『複製された男』に似ている気がする。アイス→アイスランド→間欠泉という流れも、多分逆順で発想したんじゃないか。

いつも以上にダラダラしたレビューだけど、マジで書くことが思いつかない。でも、それとは反比例するように魅力は増大し続けている。

追記
そうそう、ニコールが絶妙にエミリー・ドゥケンヌに似てるのよ。そんで、あの太ももにダイレクトdive膝枕かましたマルティンを私は許さない。譲れコラ!
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