【探し物】
毎日を「何となく」暮らすシリア。
彼女は嫌味でスケベな店長に毎日いびられながらも単調なレジ打ちをするのが仕事。
お店のキラキラした同僚たちともイマイチそりが合わない。
一人寂しくランチタイム・・・。
でも、心の中では彼女は光り輝くクイーン。
サンバだってチャチャチャだってお手の物。
スウィングしながらケーキを焼くの。
そう、彼女の密かな夢はいつか自分のスィーツ屋さんを開くこと。
でも、私になんて出来るはずがない・・・・。
とにかく、シリアの表情が豊かでチャーミング。
で、ジャケットからもわかる通り結構「ぽっちゃりさん」なんだけど、この物語のいいところは彼女はあまり・・というか殆どそこを気にしていないこと。
もしかしたら、周り(店長やキラキラの同僚たち)は、そんな彼女をみて笑ってたのかもしれないけど、彼女はそのことについて落ち込んだり悩んだりはしない。
むしろ彼女はあくまでも「うまくいかない日常」に悶々としていた。
そしてそこに現れる王子さま「ジェフ」。
シリアは彼に恋をして、でも中々思ったようにはうまくいかなくて・・・。
彼女が前を向くきっかけは、実は作品の序盤からいくつも映されていて、要はそれを「きっかけ」と本人が気がつくかどうかって事なんだよね。
あ~~案外そんなもんかもね。
自分の人生を振り返ってみたとき、実はチャンスなんてとっくに足元に転がっていたのに、その気にならないっていう理由だけで、気にも留めてないで、幸い気がついたときにまだ足元に転がっていてくれればラッキーだけど、もしかしたら先に誰かに拾われてしまう事だってあったかもしれない・・・。
変に容姿に対するイジリやコンプレックスなどを織り交ぜずに、単純にポッチャリした主人公が表情豊かに生き生きと動き出す姿は単純に明るくなる。
特に笑顔のシリアは本当にチャーミングな女性だと思った。
「仕事をしているシーン」と「シリアのプライベート」や「シリアのハッピーな空想シーン」の色使いの切り替えが分りやすく、ポップな感じもよかった。
やっぱり女性の笑顔は最高です。