JohnConstantine

プレデター2のJohnConstantineのレビュー・感想・評価

プレデター2(1990年製作の映画)
3.4
数ヶ月前にエイリアン一気見の流れでまずAVP、そしてここに来てプレデターズ/ザ・プレデター/AVP2/プレデターと来て本作を鑑賞。
前作から10年後、97年ということで27年前の映画。

やはり密林にこそプレデターの脅威の真髄があるような印象で、前作に比べると緊迫感に関してはややマイルドな雰囲気。

しかしながら繰り広げられるコロンビア系とジャマイカ系の麻薬組織の抗争に紛れて頻発する詳細不明な惨殺事件、これを追う市警とそこに割って入るFBI、30分ほど経過してようやくプレデターの姿が可視化される前段、中段では段々と距離を縮めてプレデターに迫っていく人間達、後段では直接対決、出し抜いたかと思われる人間だがやはりピンチに、そして最後の2-30分程は主役のハリガン刑事(ダニー・グローヴァー)とプレデターのがっぷり四つの勝負、となかなかな構成で飽きさせない。

話の取っ掛かりとなったコロンビア系・ジャマイカ系の麻薬組織の面々のスタイリングが非常に90年代感があって良い。
服装ももちろんのこと、ジュエリーの着け方も良く、また南米とアフリカで趣も異なりこの辺りは1つの楽しみと言える。

そしてメインキャストのダニー・グローヴァーとゲーリー・ビジー、この2人も実に90年代的でキャラクターも外見も非常に良い。

本作は前作とは違い最後の最後に狩猟を快楽とし戦利品となる人骨を収集するプレデターのアジトが登場する。
この内部のデザインも80年代風味を残しつつやや細部に拘った90年代という雰囲気がまた実に良いのである。

総じて、ファッション・デザインも楽しめる、前作とはやや異なったフレーバーのプレデターと言えるだろう。

プレデター、基本的に姿を隠せる・伸縮性のある槍や手裏剣のような飛び道具を使う・木の上等の高所から相手に悟られることなく斥候のように振舞うのは、日本の忍者や西遊記の孫悟空などからキャラクターのヒントを得ているのだろうか。

そして、時折妙に人間じみてくるプレデターの表情を見るにつけ、何となく友達になれそうな気にさせるところがあるのはやはりその知能ゆえだろうか。

1作目ではシュワルツェネッガーの肉体美とアクションと緊迫感が印象的であったが、舞台をLAに移した本作も市街地ならではの楽しみもあり、なかなかの作品だと思う。
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