サド和尚

プレデター2のサド和尚のレビュー・感想・評価

プレデター2(1990年製作の映画)
3.9
南ア大使をブチのめしたさいに負った深い傷のため、長期療養をせざるを得なくなったマーティン。単騎で火力がおかしい彼が抜けた穴を埋めるために、ロス市警は武装を強化した。
相棒不在のロジャーは、それまで愛用していたS&Wの6連発から、並居るタフガイも即死させるハンドキャノン、IMIデザートイーグルに愛銃を持ち替える。ついでにブレーキ役も返上し、何を思ったか常時自ら火に油を注ぎ回る様な男に大変身。きっとストレスが限界突破したに違いない。心配だ。
おまけに巷にはデカイ銃を持った麻薬組織がうろうろしている。それも、2つもだ。
クソ熱い炎天下のコンクリートジャングルを舞台に、並の犯罪者なら即時ミンチにしかねないLAPDのひとりリーサルウェポン野郎と、やたら重武装な麻薬組織の戦いの火蓋が今、切って落とされた!
しかし、その戦いを静かに見つめる謎の視線。その姿はまるで蜃気楼の様な…。


大丈夫です。少しはうそです。
これは炎の約束の続編ではありませんし、プレデター世界にはマーティンとロジャーは居ません。

それにしても、冒頭からシルバーモデルかつレーザーサイトをアッドオンしたカスタム感がすごい拳銃持った刑事しか出てこないだなんて、この映画のロサンゼルス市警はいったいどうなっとるんでしょう。というか、ロサンゼルスか。市民?の火力がおかしいせいか。
なので、密林から市街地に舞台を移してプレデター。前作も人間同士の戦争状態の最中にヤツは現れましたが、今回は麻薬組織と警察組織のドンパチにプレデター。
ならば前作より派手さが落ちるかというと、そんな事はありません。
流石にハンドヘルドバルカン砲こそ出て来ませんが、ビルを活かした三次元的な立ち回りや、謎の第4?第5?勢力も加わって、プレデターとのバトルは更に泥沼に。
まあ、基本タフガイなのに高所でヘタれそうになるダニー・グローヴァーさんがたまにちょっとかっこわるい可愛い時もあるし、一方でプレデターの方はプレデターの方で前作よりも不慣れな点がちらほらあったりと、どっちも半ばからいっぱいいっぱいになっている何だか微笑ましい一幕もあったりしますが。

都市圏でエイリアンが単騎で密かに猛威を奮う、という案外珍しい題材を扱っているという面もある作品。正直ラストにはちょっと唖然とさせられましたが、1に負けず劣らずこっちも十分楽しい作品です。

それにしても、この頃のロサンゼルスは恐ろしい所ですねえ。
サド和尚

サド和尚