こぅ

十字路の夜のこぅのレビュー・感想・評価

十字路の夜(1932年製作の映画)
4.0
フォロワー み さんに触発され鑑賞。
ジャン・ルノワール監督による、【フィルム・
ノワール】。

パリ郊外に住むデンマーク人、カール(ジョージ…)の車庫で、死体が乗った車が発見される。メグレ警視(ピエール・ルノワール)は、容疑をカールの妹と名乗るエルゼ(ヴィンナ・ヴィニフリート)に目を付ける…。

全体的には【荒削り】な印象を受けたが、、
(フィルムの傷み有り。)尋問シークエンスの時間
経過を何気ない、蛇口からコップに滴る水滴や煙草で
煙る部屋、街路の排水溝から溢れでるの水での 静 の
演出から、夜の街中カーチェイスや銃撃、等の
動 の演出は流石の冴えを見せる。
幾度と無く出てくる霧がかった並木道も印象的。

最初の容疑者が真犯人では無い(誤認)と、誰もが
分かるのだが、、

妹役のエルゼの登場は、【鮮烈】と言って良い。
(構図が計算された長回し。)

メグレ警視に迫るセクシーさ、フェロモンが画面から
噴出するファムファタールっぷり、、。

本作の魅力は、彼女がほぼ請け負っているって言って
も良いくらいだ。

その妹と兄の◯◯然と感じた関係もしっかり伏線と
して描いているのも抜かりないな。

終盤には、渋いメグレ警視が事件の概要を簡潔に
語ってくれる。


厳しくも優しく粋な図らいをするメグレ警視の、、
Fin前のラストショットがカッコ良過ぎ。
こぅ

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