劇作家のポールとその妻・カミーユの間に生まれた突然の断絶。その理由は、"軽蔑"にあるらしく…
とにかく画面が美しい!カプリ島の景色もバルドーのヌードも、どこを切り取っても画がキマリすぎてる。2人の不和の理由が明かされる階段のシーンで、やっと長回しの美を理解できた気がする。
内容はというと、正直何を表現しているのか良く分からなかった。それもそのはずで、この作品は主人公のポールと作中で撮影される映画の主人公のユリシーズを重ねているのだが、その上にゴダール自身の境遇までリンクしているらしい(むしろそれがメインかも)。言われてみれば、太宰治のような自嘲的なナルシズムを感じなくもない。
当時の妻・アンナカリーナとの関係や、ゴダールの他作品をある程度さらった上でもう一度見たら、見方が変わるのかも