ちーば

マチュカ 僕らと革命のちーばのレビュー・感想・評価

マチュカ 僕らと革命(2004年製作の映画)
3.8

70年代のチリでは社会主義の格差更正によって裕福な私立学校にいままで学校に通えなかった貧しい子供たちが学校に通うようになった。
裕福なゴンサロと貧民のマチュカはそこで出合い友情を育む。しかし次第にチリ内部で社会主義に反発が起こり始め次第に二人の関係、環境も代わり始めていく。

今回は授業の中で鑑賞。子供って何事にも影響を受けてしまうものなんだな~って。ゴンサロはマチュカやシルバナから今まで出会わなければ自分が一切知らなかった世界を知り、自分の手で何かをするように影響を受けた。けど自分の知らなかった世界は良いものだけではなく、その当時の統合政策のデモなどにも触れるようになり、母が参加している反統合政策のデモなども目撃してしまう。

クーデター後からラストシーンまではこの世の理不尽さを恨むしかなかった。多分、この映画にはハッピーエンドもバッドエンドも存在しないと思う。(どちらかといえばバッドエンドに近いが…)主人公の子供が何か世の中を変えることもできるわけでもなく裕福な子はそのまま与えられるものを受け取り、貧しい子はそのまま貧しいままで居続ける。ゴンサロは最後自分も逮捕されそうになり兵士に向かって「よく見ろ、僕は川の向こうに住んでいるんだよ」と自分の身に付けている物で彼らとの違いを主張する。マチュカはゴンサロのことを睨み付けていたが、誰がゴンサロを責めることができたのだろうか。あの時代ではそうすることしかできなかったはずなのに。
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