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いらっしゃいませのseapony3000のレビュー・感想・評価

いらっしゃいませ(1955年製作の映画)
5.0
ベレーにキダタローヘア、口の下に細くてピロ〜ってしたお洒落髭生やしてる自称画家ではじめての仕事がデパート勤務の森繁ただいま41歳。この半枯れな感じ今でもこれから先も通用する老若女好きするキャラクター。下宿先には子持ちの中北千枝子に専務の妾はギンギラ嵯峨三智子、二本指で人を呼びつける同僚の香川京子、当然モテまくって振り回されて気がついたら誰もいない森繁劇場。メインを支えるベテラン勢のベテラン芸、やっぱり東宝は凄い凄い。大阪弁で煙草吹かして缶に入ったアソートのチョコ頬張る嵯峨ミチと姐さんの関千恵子の場面だけでも踊り出したいくらい最高。寝てる中北の息子に「大人になんかなるなよ」のほろ酔い本音、やっぱり妥当な線、懐かれたと思って戻ったらすでに自分が居るべき場所はなし。デパート目線のナレーションで綴られて、最初と終わりにはデパートの妖精みたいな場違いの浮浪者加藤春哉が洗面所で身だしなみ。瑞穂春海監督ありがとございます。
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