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光をくれた人のyutaのレビュー・感想・評価

光をくれた人(2016年製作の映画)
3.7
日本版ポスターから溢れ出る感動のラブストーリーとは裏腹に、一騒ぎも二騒ぎも起こるややハードな内容。
善悪の二元的だけでは考えられない愛や赦しはかなり刺さる。誰かが自分に犯した罪に対して赦すのは一度というハナの夫の言葉には考えさせられる。良いマインドの言葉だとは思うが、既に起きた罪を赦した所で自分が抱える苦しみが完全に清算される訳ではないし、罪人を赦すこと自体難しいことだから綺麗事にも聞こえた。
2度の流産の末に奇跡的に我が子となったトムとイザベルが犯した他人の子を自分たちの子だと偽ったこと、夫と子供を同時に失ったハナの家族を取り戻したいという願いの2つのサイドに関して、それぞれの背景にバイアスを掛けてこの作品を考えるとどちらも完全に善、完全に悪とは言えないような気もした。
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