本作は80年代のイギリスが舞台。
サッチャー政権が作り上げた英国の暗黒期。
失業や貧困などに陥った若者たちの抱える社会に対する行き場のない怒りが暴力となって現れる。
溜まりに溜まった怒り、そこから生まれてしまった凶暴さに圧倒される。
憎しみを武器に破壊へと突き進んでいく姿が悲しい。
破壊を続けていくうちに、だんだんと自分自身が破滅していってしまう。
タイトルが意味することとは。
ティム・ロスの表情の作り方、声色、仕草、ひとつひとつの演技に惹き込まれた。
憎しみの深さ、破滅していく儚さ、彼らの怒りを演技という形で代弁し訴えかけてくる。