コブラ

バビロンのコブラのネタバレレビュー・内容・結末

バビロン(1980年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

その尖り過ぎたナニにより公開を封印されていた幻のブツ。ジャマイカ産ではなく1980年UKモノ。飛んだわ。

行き場のない若い衆の閉塞感と葛藤。映画史においては100万回は描かれているテーマではあるけど1980年ジャマイカ移民2世達のソレたるや、、、。
労働力として英国に呼び寄せられたアフリカ系ジャマイカンは、戦後の景気悪化で真っ先に解雇された。その為イリーガルな職に就く者が多く、戦後の治安悪化の元凶の様に扱われたそうだ。

彼等を取り巻く環境は劣悪であり、ヤングジャマイカンがラスタファリズム(アフリカ回帰だけどUKジャマイカンにとってはジャマイカ回帰だったかも)に傾倒し、サウンドクラッシュに不満や怒り、表現を爆発させていたのも無理からぬ事だったんだろうね。

劇中、白人警察に追われている主役のブルー(ブリンズリー・フォード!!)を見た時、そんな訳ないのに「あ、こいつ死ぬな」って思った。これは多分BLMをSNSを通じて接していたからだと思う。アフリカ系の迫害なんて昔の方がよっぽど厳しかったのに、各種ソーシャルメディアを通じた現場の映像を嫌になるくらい見た事で、自分にも関係する問題であると考えられる様になっているからだ(誠に遅まきながら)。そう思えば今作が1980年当時ではなく、2022年に公開されたした事に意味があるように感じるよ。


傑作でした。



レコ屋時分の思い出話。
UKレゲエといえばエイドリアン•シャーウッドのON-UやARIWAのラヴァーズやダブなんかの基本クラブユースな盤しか買ってなかったんだけど、パイセンから安くアスワドやマトゥンビなんかを譲ってもらった。音だけしか認識してなかったけど、UKにもルーツロックレゲエはちゃんとそこにあったんだよな。反省。



修正
BRMってなんだ、、、
コブラ

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