祖国を守れなかった女と守りたい男が戦乱の世で愛を叫ぶ普遍的な物語。
天海祐希さんが少女のように可愛らしく踊っていたのにどんどん巻き込まれてはいつもの姐さんに仕上がっていくのが切なかった。姐さんの隣に居ても遜色ない松山シンイチの素朴さがいい。早乙女くんの殺陣はいつもながら美しかった。速さがあるから見ているだけでワクワクする。だけど、私の心を一番掴んだのは橋本じゅんさん。もう好き!好き!前歯が成長する年貢の歌もよかった。
政はいつも悲しい。国のため、民のため、あなたのためが歯車を狂わせて血塗られた地獄へと運んでいく。
ストレートな物語だからもっと何かを期待する人もいそうだけど普段演劇を観ない人にも届きやすいと思う。天海祐希さん好きに推したい1本。私もあんな風にマントを翻してみたい。