えりんこ

軍中楽園のえりんこのレビュー・感想・評価

軍中楽園(2014年製作の映画)
4.7
*チェリーボーイ娼館で働く*
泣いて笑った。今で言うキャバクラのボーイとか、複雑な立場から見た女商売。1990年まで続いた軍用娼館。我々は主人公にくっついて、知らない世界を覗き見することとなる。女性側の心理描写が雑なのは主人公がチェリーゆえ。女心がわかっとらんのをうまく表現している。婚約者の手紙が831から来たら、「は?!」ってなるでしょう。登場人物に起きた身の上は各自しっかりと説明してくれるので、純朴ではない我々はちゃんと想像できるようになっている。男目線の戦争時代の娼館話だと、水木しげる氏の本がすぐに浮かぶ。性と出産を切り離さないでくれたことも私にとっては大満足で、このあたりは「愛の渦」が浮かぶ。抗日戦争のあたりは不勉強すぎたので、もっと勉強せねばならないと思った。決して親日だけではないと肝に銘じておこう。ただ、2時間ドラマかよってくらい説明的だし、場面もなんだかセットっぽいのが残念。主人公の幼さを思えばちょうど良いのかもしれない。建物は沖縄っぽくて、台湾は文化的にも似ているんだろうね。戦闘服が海パン一丁に銃弾って、亜熱帯だとこうなるのね。おもしろかった。もっちもちの餃子が食べたくなる。
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