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愛を複製する女のpのレビュー・感想・評価

愛を複製する女(2010年製作の映画)
2.5
恋人のクローンを自分が産んで息子として育てる話。

最初、この「愛を複製する女」のタイトルを見たとき、「複製された男」の女版かいな、とツッコミを入れつつ、少しB級の匂いがするな、と思ったが、原題は「Womb」。このタイトルをなぜ邦題にしないのか?といつもながら邦題には疑問を感じたりしています。

それはさておき、自分がもし、この主人公のレベッカと同じ立場だったらと考えたときに、好きな人が死ぬのはもちろん悲しいが、その人をクローン人間にしてまたこの世で育てようとは思わないなと思った。好きな人と親子関係にはなりたくないからである。恋人の場合は、自分たちで望んでパートナー関係になるが、親子の場合は、親は望むかもしれないけれど、子供は望んで生まれてくるわけではない。そう考えるとこのレベッカはすごく傲慢だと思った。

クローン人間というものが今後現れるかどうかはわからないが、もし、現れるとしたら、この映画みたいな感じで生まれさしたりすることで、問題が起きるやろうなと思った。フランケンシュタイン博士の人造人間の映画を見た時と同じような気持ちになった。あの、作られたほうの気持ちって考えてるんやろうか、って。これは、自分というか人間にも当てはまると思うんやけど、別に生まれてきたくて生まれてきたわけじゃないんよな、子供は。その子供が幸せになってくれればいいんやけど、人間て本当に傲慢だと思う。この映画を見て改めてそう思った。
しかし、そういったことと対比を成すかのように自然は美しく、あるがままで飲み込まれそうになるくらい大きく描かれていて、そこは見ていて落ち着くような気持ちになるので、やはり、自然の力はすごい。

ツッコミたいネタバレはコメント欄に書きましたので、読んでやろう、という方はどうぞ。
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