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セバスチャン・サルガド 地球へのラブレターのKのレビュー・感想・評価

3.6
フォトグラファー「光で描く人」。セバスチャンサルガド。彼の撮った写真を彼自身の解説を交えながら追いかける。瞳を開いた子ども。移民難民のパートは直視するのが辛い。うんざりするほど人間の残酷さと恐ろしさを見せつけられる。自然へと向けられる視点。ガラパゴスにおけるイグアナとカメのエピソードが印象的。いかにも社会問題を取り扱っているという雰囲気はなく、押し付けがましさもないので見やすかった。1つ1つの写真を眺めていると、たまたま撮れただけという言葉では説明のつかない彼の“才能”を感じる。本人がご存命で、彼自身の言葉で語られている点が好感。当たり前ではない日常と、今この瞬間も起きている事態に意識が向けられた。
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