世界的フォトグラファー、セバスチャン・サルガドの半生を、
インタビューや撮影現場への密着なども含めて追ったドキュメンタリー。
例えばミュージシャンとかでもさ、
最終的にスローライフのほうにどっぷり行っちゃう人もけっこういたりするけど、
突き詰めると最後はそこに行き着くのかもしれないな。
旧ユーゴや、
アフリカや、
南米。
そこにある貧困。
そこにある暴力。
そこにある搾取。
そんなものを赤裸々に映し出した写真。
日本では取り上げられにくいようなものも多くて、
それがサルガドが日本ではあまり有名じゃない理由だと思うのだけれど、
人間社会のそんなものを撮り続けた彼が、
集大成として選んだもの。
植林のくだりとか、
以前に見た「ビッグ・リトル・ファーム」を思い出す内容だったけど、
結局、
自然の力って人間のあーだこーだを超えてるんだよな。
超えすぎてるんだよな。
荒れ地で根気強く植林をして、
緑の大地を取り戻す。
って、
およそ報道写真家のすることじゃないんだけど。
でも、
様々な過酷を見てきた行く末がそれであるということ。
昔、所十三の「SHOGUN」っていう漫画で、
高吸水性ポリマーを使って沙漠を緑化するって話があったけど。
もしルワンダの大地が、
何らかの方法で植林できたら。
何らかの方法で緑豊かな大地になったら。
何かが変わるのかな。
何も変わらないのかな。