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若者はゆく -続若者たち-のakrutmのレビュー・感想・評価

若者はゆく -続若者たち-(1969年製作の映画)
4.0
1960年代後半の東京を舞台に、バラエティに富む佐藤家の5人兄弟を描いた、俳優座製作、森川時久監督の『若者たち』三部作の第二作目。

仕事やお金の面で窮地に立つ田中邦衛・太郎、まっちゃんの腐れ縁に悩む橋本功・次郎、太郎の部下に求婚されながらも石立鉄男を忘れられない佐藤オリエと、前作に引き続いて色々なドラマがあるが、本作の中心となるのは永遠の革命家俳優・山本圭の挫折。佐藤家に居候することになったオリエの同僚・ミツの不当解雇に立ち向かうまではよかったが、革命の理想は叶わず、日和ろうとする自分を発見して、自暴自棄になる。田中邦衛との口論も相変わらずの見ものであるが、それだけに田中邦衛の最後の台詞はじーんとくる。進学をあきらめた末っ子のぼんは、相変わらず目立たない。すでに映画に引っ張りだこの売れっ子となっていた仲代達矢も、ナレーションで出演している。
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