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ホワイト・マテリアルのCのレビュー・感想・評価

ホワイト・マテリアル(2009年製作の映画)
3.4
息子がレジスタンスに加わった時の解放された表情が印象的で、人種と生まれた土地に挟まれて、負のエネルギーから反抗を始める見応えのある立ち位置を担ってる。

他所者と住民の対比で、切実さの違いを描く。『ショコラ』や『パリ18区』とかに比べると人種やコミュニティ間の齟齬についてかなり削ぎ落として、ソリッドな部分だけを見せてる気がするけど、舞台が特殊だからまあそうなるかって感じもある。

クレール・ドゥニの作家性は、「環境に起因する縛りや分かり合えなさに対する苦悩とそれにぶつける愛の強さの表現」にあると個人的に思っていて、それで言うともう少しこの映画でもロマンを見たかったかも。
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