ちゃみろー

ワルシャワ、二つの顔を持つ男のちゃみろーのレビュー・感想・評価

3.8
硬派なスパイ・スリラー。冷戦下で東側諸国に組み入れられたポーランドを舞台に、軍の高官がソ連の支配への反発から、ワルシャワ条約機構の最高機密情報をCIAにリークし続けた実話を映画化している。ポーランドの歴史は被占領と従属の歴史でもあり、ソ連の司令官のわかりやすい残酷さを通してポーランドの国情が描かれている。また、主役の軍人が、プラハ事件の功労者であることから、最高機密を無制限に扱える高官になり、冷戦に大きな影響を与える影の存在となったのは正に「見えざる神の手」であり、地味ながら実はスケールの大きな現代史ドラマになっている。死霊館のダンナがキーマンのCIAのオフィサーを演じる。後半の身バレイベントは妙なフェイクをかましてくるのでスリリングではあるが、少しイラッとする。
2017.12.16 DVD(字幕)
ちゃみろー

ちゃみろー