かなりコメディな序盤は解像度の高い「ブサイク女」描写と男人気の高い女描写のあるある的な巧みさと逆に非現実的な展開の飛躍、そして安藤や森田とのおかしくもどことなく緊張感のある問答などがとてもリアルで非常に楽しい。
一転して後半は森田の残忍な犯罪と学生時代の凄惨な記憶のフラッシュバックによって、とても陰陰滅滅とした描写が連続する。森田剛の存在感も光っていてグッと来ないわけではないが、一方で警察の非現実なまでの無能さや画的な単調さがノイズで、悪い意味で目立ってしまってノれなかった。そんな中でも、ユカの帰宅シーンは前のフリが機能して緊張感と不穏さが増しまくっていてとても良かった。
タイトルの出方とラストのシークエンスが素晴らしい。とても印象的だった。
予告編もやりすぎ感はあるけど、二面性をよく伝えている。