人間そのものを根底から変えてしまう程の衝撃を持った1本。
ムロツヨシが演じるヤバい先輩を中心とした笑える(、けどどこか緊張感の漂う)ラブコメがしばらく続き、物語はあるターニングポイントへ。視点の逆転、そこで初めてタイトル。あ〜完璧!
そこからは転げ落ちるように残虐な暴力シーンが立て続く。
「誰かの願いが叶うころあの子は泣いてる」ことが、性行為と殺人行為の同時進行性で強調され、初めから壊れていた森田はこちらが目を塞いでしまうほど常軌を逸していく。
あまりに脆くヒトデナくなった森田を理解しようもないし同情もできないけど、ラストの未だヒトダッタ頃の何気なくも美しい記憶とそれに起因するある言動に、そして最初から最後までそんな森田を演じ切った森田剛に、そこはかとない感動と畏怖を覚えるのである。
とんでもない映画だった。