このレビューはネタバレを含みます
日常の風景から非日常へと、まるで違う話に感じるくらいに雰囲気が急変した時の、『ゾクっ』とさせられる古谷実原作特有の感じはうまく表現されていると思う。
まさかタイトルを出すタイミングでそれを表現するとは思っていなかったです。
鳥肌立ちました。
森田剛の演技も評判通りすばらしく、無機質で感情が無く、すごく怖いです。
特に、人をメッタ刺しにしたあとすぐ、何事も無かったかのようにカレー(?)を食い続ける様はめちゃくちゃ怖かったです。
ただ、感情が無いのがうまくいきすぎていて、原作森田の内に抱えた闇や、追い込まれ削られていく様子が描ききれていないように思います。
原作ではそれを文字で表せるからよかったんですが、映画として表現するのは難しいんでしょうね。
後半はかなり変えているという事も含め、原作とは切り離して観るのが正解なのではないでしょうか。
別の話とすれば、サスペンス映画としてかなりよくできていると思います。