カルダモン

ランデヴーのカルダモンのレビュー・感想・評価

ランデヴー(1976年製作の映画)
3.9
パリの街を爆走するノーカットの8分。走行距離10.7km、平均時速80km、最高時速は200kmを記録。伝わるかわからないけれど、都内で言うなら東京駅から中野駅までを8分で行くような感覚でしょうか。

ベンツのバンパーに取り付けた広角レンズは地面スレスレのアングルでスピード感を強調する。臨場感を増すためにエンジン音はフェラーリに差し替えているそうですが、どうかしてますね。凱旋門、シャンゼリゼ通り、コンコルド広場、ルーブル美術館、ガルニエ宮、次々と移り変わる早朝の街は冷や汗が出るほどノンストップで、美しいと思う間もない。ものの記事によれば赤信号は12回無視しているということで、事故を起こしてないのが不思議なくらいにメチャクチャなことをやっており、今では間違いなく撮影不可能な映像なので、貴重な映像ではあるのだけど。緊張感が只事ではなく、彼女が待つ丘の上で停車した時の安堵感で虚脱します。