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不思議の国のアリスのmichiのレビュー・感想・評価

不思議の国のアリス(1915年製作の映画)
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またアリスです。
1915年版は長編サイレント作品。とても気に入りました。
ストーリーはそのままで、テニエルの挿絵の世界を再現したのはいいのですが、それがほんと不気味!子どもが観たらトラウマ間違いなし。着ぐるみの動物たちはまだしも、公爵夫人と胡椒スープのコックの顔!!!
“Grin without a cat”はイメージと全然違って衝撃です。そういうことなの!?と。
そんな感じで、それぞれのキャラクターのビジュアルが最高なのです。

原作で一番好きなのはコーカスレースの場面なのですが、この映画のオリジナルにはそのシーンもあったっぽいのにロストしたらしく残念。レースに向けてわらわらと動物たちが集まってくるところがそれぞれ個性的でおもしろかっただけに、レースも観たかった。
全体的に、原作のナンセンスなジョークが散りばめられている。特にあの「ウィリアム父さん」の詩が全部暗誦させられるし、ウィリアム父さんと息子と思しき人も登場して、だいぶカオスでした。
ロブスターとのカドリーユが実際に映像で観るとだいぶシュール。

お母さんがタルトを作るシーンからはじまり、いろんな動物に出会う散歩道、ワンダーランドへの看板など、夢の世界に行く前の一連のオリジナル場面がなかなか楽しめる。
噴水のある庭が、私も行ってみたくなるほどとても綺麗でした。
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