近年のオカルト・ホラー映画の中では秀逸な部類に入るんじゃないと思われる『インシディアス』の3作目にして前日譚。要するにインシディアス・ビギニング。
一作目に出てきた霊能者エリーズとゴーストハンターズ2人の出会いを描く、そう来ましたか的な位置付け。
それ故、原題の"Chapter 3"を邦題で「序章」としたのは親切だなと思います。
一作目ではダース・モールみたいな悪魔が相手でしたが、今度はイモータン・ジョーだ(適当)
「最初がウケたんで続編作ってます」グループに属するシリーズなので、残念ながら一作目の不気味さは超えられないのは致し方なしですが、それでも「序章」だの「ゼロ」だの「ビギニング」だのと前日譚的な物語を作っても元ネタ観てないと大して面白くないシリーズが多々ある中、『インシディアス』を観ていなくて、本作から観始めたとしても問題がない、というか寧ろそれはそれで面白いんじゃないかとも思う稀な出来。
存在感抜群だったのに、設定上2作目以降は出てこられくて勿体無いないなと思っていたエリーズを、時間を巻き戻す事でほぼ主演にしたあたりインシディアスシリーズ愛好家勢には喜ばしいところ。
ただ全体的な不気味さが、2作と比べると若干ソフト。
というか、エリーズと亡くなった旦那とのエピソードなんて「ええ話やぁ」となって、リー・ワネル監督ったらお茶目。
『アクアマン』で忙しいジェームズ・ワン監督はもう放っておいて、エリーズ役のリン・シェイさんがお元気なうちに、無理矢理辻褄合わせればあと2作ぐらいブチ込めると思うので、是非とも悪霊に悩まされる20代後半から30代後半くらいまでのセクシーな女優さんをヒロインに続編をお願いしたい。
