かつては真っ直ぐとスプリットだけで誰もを打ち取ることのできたエースピッチャーが、歳を重ね、全てのテクニックを駆使して必死に相手を押さえ込もうとしているような、そんな映画だった。ビリー・ホープは俺の中の英雄の像にぴったりな人物だった。
あの事件は絶対にミゲルたちが悪い。煽った奴が1番悪いんだから、ホープに自分を責めるなって言ってやりたい。でも彼は自分を罰し続けるんだろうな。あんな挑発に乗らなければって毎晩後悔して眠れないんだろうな。復讐なんてやめろって言葉に銃を突きつけ、激怒した姿が印象的だった。
娘はいきなり当たり前を奪われて、一人にされて、弱音をぶつけずにはいられなかったと思うけど、言っちゃいけないこと言ってしまったね。だから、試合を直視し、あんなに血が出てるって涙を流す姿が強く印象に残った。
ロッキーはエイドリアンを呼べたけど、モーリーンはあの席にもう二度とやってこないのが辛い。いつもいた人がいなくなったって実感に席を見るたびに殴られるんだと思う。それでも彼はもう一度、大切なものを掴んだ。がんばれ
