TaT

ウイークエンドのTaTのレビュー・感想・評価

ウイークエンド(1967年製作の映画)
4.0
地獄のような週末を通して描かれる狂気。
序盤に出ててくる渋滞のシーンから度肝抜かれます。絶えず鳴り続けるクラクション。渋滞の車の間で行われてるキャッチボールやチェス、猿やラマが乗った車や馬車なんかも渋滞に並んでて、まさに混沌。その中で言い争う人々。それを横目に悠々歩いていく子供たち。そこに人間の醜さ、利己的な世界の縮図を見た気がしました。

その渋滞を抜けると次から次へと出てくる事故車と血を流し倒れた人々。道中出会う奇想天外な人々と、そこで語られる様々な政治的思想。最後にはカニバリズムまで。
なんでもありな世界は今まで見たゴダール作品の中で一番狂ってました。
TaT

TaT