ハレルヤ

ウイークエンドのハレルヤのレビュー・感想・評価

ウイークエンド(1967年製作の映画)
3.7
パリに住む互いに不倫している男女のロランとコリーヌ。コリーヌの父親が危篤で遺産を手に入れようと実家へ向かい、田園地帯を車で旅をする。その道中、渋滞に巻き込まれたのを皮切りに集団ヒステリーが起きて、次から次へと異常な事件に巻き込まれる物語。

フランスを代表する名匠ジャン=リュック・ゴダール監督作品。とんでもない内容の映画。他に例えようがないほど唯一無二の作風。台詞も映像もぶっ飛んでいて、それが104分間続く。

超ド級の長回しで捉えられる田舎道の渋滞。クラクションがひたすら鳴り続けて人々は怒鳴り散らす喧騒の嵐。死体が転がり大破した車。前半のこの映像だけでも驚異的です。

その後も良くも悪くも意味不明な場面が続き、まるで世界の終わりを見ているかのよう。タイトルのウイークエンドの意味は週末。この作品では終末にも引っかけているように思えました。

森の中でドラムを叩き続けている人がいたり、命令されるがままに服を脱ぐ人もいたり、コリーヌは事故に遭ってもバッグの方が大事だったり、ひたすら忙しくうるさい映画。

サブスクではなくレンタルDVDにて鑑賞。何度も見たいわけではありませんが、なかなか希少価値のある作品でしょう。
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