Arsenyevich

ウイークエンドのArsenyevichのネタバレレビュー・内容・結末

ウイークエンド(1967年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

最高にぶっ飛んでる。

これぞゴダールの真骨頂。
常識や既成概念なんて、クソ喰らえ。
やりたい事を貫き通す、その潔さ。

心地よい映画かと言われたら決してそんな事はなく、むしろ究極の胸糞映画。
登場人物は全員クズだし、語る事は支離滅裂、ただモヤモヤした気持ちをすっ飛ばしたい時は何故か打ってつけ。

無尽蔵でイカれた展開のオンパレードなのに、妙に纏まり感があるのは、計算高い演出力があるからなのか。事故渋滞の長回しは歴史に残る名シーン。

アリス、ミミズ、モーツァルト、カニバリズム、カオスな連なりにも関わらず、妙な清々しさすら感じさせる透徹な眼差し。 
ゴダールはどこまでもポップで残酷な人殺しだ(映画の中で)

この映画な主題は何か?と問われたら、ただ一つ「無関心で有り続ける事」
人が轢かれようと、実親を殺そうと、旦那が喰われようと…

密林に木霊するドラム演奏が、いつまでも脳裏に焼き付いて離れない。
Arsenyevich

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