まいったな。こういう映画だとは思わなんだ。何年ハードディスクに眠らせておいたんだろ、最高に面白い。
お国柄と言ったら、それまでだけど、悲観的な状況でもコミカルで、人生に前向きな登場人物達の愛らしい事ったらない。
正直前半はイタリア人の恋愛物っぽく、「家族と観なくて良かった〜」なんて思ってたけど、中盤から後半の展開と言ったらない。登場人物みんな魅力的だけど、特にゲイの友人、病室の隣のベッドの女性、そして女医さんが良いんだよ。
泣いて笑って大声で喧嘩して、後悔して罵って許して許されて、立ち止まって振り返って生きていく。いろんなものを引き連れて、忘れて思い出して生きていく。
役者がいちいち素晴らしい。脚本が良い。イタリアの街並みや海。クソ邦題までが愛おしい。
でも【乱気流に備えてシートベルトをしっかりお締めください(原題)」と言われても、そうはいかないのが人生だ。