アリスは森で出会ったウサギを追いかけるうちに、時間と夢と魔法が重なり合う奇妙な世界に迷い込んでしまう。
そこにはおしゃべりなチェシャ猫、怠け者のイモムシ少佐、ニセ海亀トータスたちなど、おかしな住人たちが、歌と踊りと笑いに囲まれて暮らす不思議の国だった。
次々と起こる不思議な出来事をくぐり抜けて、アリスはファンタジーの旅を続けていくが…。
世界中で愛されているルイス・キャロルの原作を実写化したファンタジー。
不思議の国と鏡の国がごちゃまぜになってるストーリーです。
原作に忠実であるようで微妙に忠実ではないが、だけど心温まるストーリーです。
テレビ映画のわりには不思議の国の世界観をよく映像化しているなぁ~と感心。
全然安っぽくなくてちゃんとアリスの世界観が細かく表現されてると思います。
ディズニーのアリスより、登場人物たちが優しいのですよ。
そして不思議の住人達のきぐるみやセットのクオリティーの高さがすてき。
なんといっても視覚表現の撮影トリックがすごい。
CGなんて目じゃないね。
制作費は24億円もかけたらしい。
原作でルイス・キャロルは一切教訓めいたことを入れなかったと言うことで有名な作品だが、この作品は勇気を持って前に踏み出そうという教訓が追加されている。
しかしアリス服の黄色がいいね。
アリスはクッキーやジュースによって大きくなったり小さくなったりする。
それにより混乱して泣く事もしばしば。
定まらない自己イメージ。
自分が誰なのか分からない、という感覚。
そのせいかアリスちゃんは終始イライラしていて、次々出て来る奇妙で理不尽なキャラ達にキレるキレる。
まさしくコミュニケーション不全です。
後から気付いたけど、アリス役の子は『ウォーターワールド』の女の子だった。
そしてそして、あのチェシャ猫がウーピー・ゴールドバーグ。
ニヤっと笑うあの顔が頭から離れない。
そして鏡の国の話でアリスを助けた白い騎士は、『バック・トゥ・ザ・フィーチャー』のクリストファー・ロイド。
こんな感じで名の知れた俳優が次々と出演している。
TVMとしては、十分楽しめる作品だと思います。
ちなみにDVD版は1時間近くカットされてるのでご注意を。