観終わってから、妙に自分の中に残った。全編デュアル・フレームで構成されているこの映画、きっと好き嫌いが分かれるだろうと思う。映画の構成もだけれども、内容も。
ウェディングパーティで出会った二人、何も説明がなく、二人の会話を追うことで、この二人の過去と現在がわかってくる。冒頭、カーラ・ブルーニの曲が流れて、えっフランス映画?と思う雰囲気を醸し出しつつ、アーロン・エッカートがグラスを2つ持って(このさりげなさ、好き)ヘレナ・ボナム=カーターに近寄る。で、会話が始まる。
観終わって、あぁ男の人ってこうかも、でも女だってね、と女の私は言いたくなるのである。女だってロマンチストでいたいのよ、と。どちらかがリアリストでいないと、という理性を押し付けるのは男でしょう、と。ヘレナ・ボナム=カーターがアーロン・エッカートの携帯で話すシーンが如実に物語っている。男性はどう観るのだろう。冷や汗をかくことはないのだろうか。しかし、「~終わらせた恋のはじめ方~」というのは何なんだ…
途中、解釈に迷うところ数ヶ所。何度か見直してしまいそう。その度に変わってしまうかもしれないけれど。そして、エンドロールでヘレナ・ボナム=カーターとアーロン・エッカートのクレジットを観て唸る。私のツボにすとんと落ちた。
どちらかといえば、少し崩れてきた自分のウェストラインが気になる年齢になってからのほうが、オススメの映画。