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カンバセーションズのchaooonのレビュー・感想・評価

カンバセーションズ(2005年製作の映画)
3.7
物語の最初から最後まで、2分割の画面で進む2人の会話劇♡

男の目線と、女の視線。

同じ時を共に過ごしているはずなのに、少しだけズレる時間軸や会話のニュアンス。
時には過去を回想したり、見えないものを思い浮かべたり。
男と女の視点で異なる見え方なのかな?

登場人物2人には名前がなく、
ただの「Man」と「Woman」で、「私」と「あなた」
いつでもどこでもよくある、普遍的な男と女のスレ違いを思わせる。

お互いを見つめ合ったその一瞬、別れた2つの画面が1つに溶け合ったかと思っても、そこにも若干のズレ。
そしてまたズレ続けるカメラのアングル。

一緒にいる間には重なり合わなかった画面が、別々の時間、別々の場所にいる時にやっとぴったりと重なり、きれいに繋がるという皮肉。

その感情だけが唯一共通するもの?

今や魔女感が強いヘレナ・ボナム=カーターが、人生に少しくたびれた感じのアンニュイな大人の女性を演じる♡

お相手は太ったとなじられるアーロン・エッカート。太ったことより、若い時よりアゴが立派になってることの方が気にならないのかな?笑。

短い時間でサラッと観れそうな恋愛モノかと思ったら、割と集中力のいる作品でした♪
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