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AMY エイミーのEmClemのネタバレレビュー・内容・結末

AMY エイミー(2015年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

学生だったあのころ。
私は明確に理由を言葉にはできないけれど、初めて耳にしたときから素敵な歌を歌う人だと思い、エイミーの曲を聴いていた。
だんだんと痩せていき、辛そうになっていくエイミーの姿を、とにかく無事でいてほしい、どうして周りの人は支えてくれないの?と子どもながらすごく心配しながら様子を見ていて、あの日、亡くなったというニュースを知ってからは、自分の無力さを嘆きながら過ごしていた。
彼女がいなくなってからも、彼女の声に励まされてた日が何日もあるけれど、何でエイミーはいないんだろう、と思いながら大人になった。

でも、この映像を通じて、決してエイミーが孤独だったわけではなくて、彼女を思い、愛し、助けになろうと必死に向き合ってきた人たちがいたこと、でも、それを阻む存在があったこと、最後まで彼女は音楽を愛していて、もっと歌いたかったのに、色々なことが悪く悪く転じてしまって命が奪われてしまったことを知った。
エイミーが戻ってこないという、やり切れない事実は変わらないんだけど、彼女に訪れた理不尽な死がまた誰かに生じないように、行きすぎた報道に異議を唱えたり、ケアが必要な人を揶揄する人々の意識を変えるよう、地道に話をしたり、親が決して子どものことを思っているわけではないという事実を、その事実を受け止めきれない大切な人がいたときに、どう向き合うべきかを自分なりに考えて、行動していきたいと思った。
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