もやし

奇蹟がくれた数式のもやしのレビュー・感想・評価

奇蹟がくれた数式(2015年製作の映画)
5.0
ほんと若くして病気はアカンて…
辛すぎる。
本当に人生って否応ないよね。

ちょっと良い映画と言ってしまうにはあまりにキツいってのはあるけど、たぶん大好きな映画だと思う。
主人公は、俳優さんが素晴らしすぎるってのもあるけど本当に魅力的に映されてるね。人間的で慈愛があって純粋でロマンチストで向上心の塊で。いや向上心?何て表現をしたらいいかわからないが。

あと、学問ってのは根元的には極めて純粋な精神に基づいてるものなんだなってのはすごく思った。
まあどんなに純粋を突き詰めようとしても、世の中は、人間は、結局複雑でしかなくて、ことごとく邪魔?されるんだけれども。
ラマヌジャンが特別なのかもしれんが、数学者って世の中のものを全部公式にでもしようとしてるのかね?笑
正直その発想はなかったわって感じ笑
序盤の精神病棟にようこそって台詞には笑ったけど笑
自分の親戚に数学の研究者いるから今度聞いてみようかしら。

あと、知性、知能ってのは突き詰めていくと最後は論理性を超えるんだなってのはちょっと思った。今までは論理性の積み上げかとどこかで思ってたけど、どうももうちょっとスピリチュアルというか何と言うかそんな感じなのかもなと。
それにも関連するんだけども、ラマヌジャンの神に対する考察はとてもびっくりするものがあった。
自分は無心論者なんだけども、初めて何か深い部分で感じるものがあったというか。
世界で言われてる神というものはもしかしたらそういうものなのかと。

うーんなんか理屈っぽくなってしまって全然上手く良さが伝えられない。
あとは夫婦の愛と教授との絆。
夫婦で同じように愛してるんだけどやっぱり全く違うアプローチの愛というか。でも全力で歩み寄ろうとしてるのもわかって。良い。
教授は一番の理解者で、ラマヌジャンの力をかなり本質的に見抜いていながらも、全力でサポートしてくれながらも、人間性には若干欠落があるために、何とも難しい感じになるという。
結局人間ってのは何なのかよくわからなくなる感じというか。考えるところがあった。

良い映画でした。
もやし

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