このレビューはネタバレを含みます
言わずと知れた名作です。
女優の夢を追うミア、自分のジャズバーを持つ事が夢のセブ。
夢を持つ2人が惹かれ合う物語。
夢を持つ2人はお互いに支え合い、恋も成就していくのかと思いきや、セブがバンドとして成功を収めたのとは対照的にミアは待望の1人舞台が大失敗に終わり、この格差が2人を引き裂いてしまった。
数年後、思わぬ形で再会した2人。
もしも2人があのまま結婚していたら…という回想が、ララランドの象徴ともいえる曲の「アナザーデイオブサン」と共に駆け巡る。
誰もが、この人と結婚していたら、うまくいっていたら、と想像したことがあるだろう。
このラストには心がぐっと持っていかれた。
曲が最高すぎて、今でもアナザーデイオブサンを聴くと初めて映画を見たこの時の気持ちを思い出すし、涙が出てくる。
僕は映画には詳しくないけど、いろいろな映画をオマージュしたシーンが散りばめられたり、ハイウェイのような比喩表現などを使っていたり、名作を詰め込んだ、映画好きがいろいろ解説したくなるような映画でもある。
冒頭のハイウェイでの渋滞シーン。
これは夢を持つ若者たちはたくさんいるけど、夢を叶えられる人はほんのひと握り、ということ。
映画のラスト間際では、女優になったエマは渋滞するハイウェイでインターチェンジからすっと出口を出て行ったのが、夢を叶えた者、として描かれていたのが対照的だった。
どういう意味なんだろう？ともやもやする映画は苦手なので、はっきりと意味を伝えてくれる点も、この映画の好きなところ。
最後、ミアとセブがそれぞれの夢のために結ばれなかったと思うと、ニューシネマパラダイスを重ね合わせてしまった。
なんで2人は結ばれなかったのだろう。
きっとセブの演奏には、もし2人が結ばれていたらという思いが込められてたのだろう。
そう思うと涙が止まりませんでした。
ニューシネマパラダイスも、映画好きの間では言わずと知れた名作だ。
このオチもオマージュしたのか、と思わされた。
何度でも観たくなる映画です。
今度は好きな人と一緒に観たい。
友達と観た時とはまた違う気持ちになれると思うから。
