てる

ラ・ラ・ランドのてるのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
3.0

予想外な結末に驚いている。
てっきり単純明快なラブストーリーかと思いきや、山あり谷ありのビターエンドだった。

ミュージカル映画って観やすいよね。一昔前はミュージカル映画ってどの作品も大作なのに安っぽい演出だったけど、昨今のミュージカル映画はCGやセットで作り込んでいて、ミュージカルをやっています! っていうのを分かりやすく表現している。そのため、世界観が分かりやすいので、いきなり歌い出しても違和感を感じない。むしろ感情移入できる。

セブって鼻持ちならない男だよね。こだわりが強くて、中々譲れない。不器用で頑固な性格なんだよね。ミアもまた不器用で頑固な性格だ。セブよりは余程コミュニケーション能力はあるけども、中々実を結ばない夢を追いかけ続けている。
不器用ながらも夢を追いかけているというのが2人の共通点で、そこに惹かれあっている。情熱を持っているからこそ、情熱的に恋に落ちたのだろう。
でも、譲れない2人だからこそ上手くいかないんだろうなぁ。そりゃ反発しあってしまうよねぇ。やっぱり2人の未来に希望はなかったんだろうなぁ。

それにしてもこの結末はミアがちょいとばかし酷いのではないかと思ってしまう。
女優として売れ出して、名声のあるおじさんと子どもまで産んじゃって。それって逆算すると、離れて生活し始めてすぐに浮気してるよね?
離れて生活し始めるときは、お互いの愛を確認し合っていたのに。つまりその時にはもう別れるつもりだったってことだよね。
そう考えると随分打算的に思えてしまう。

やはり結末はハッピーエンドが良かったなぁ。
自分のやりたいことを始めたセブは幸せそうだったけど、ミアを見る切なそうな顔がなんとも痛々しい。
いやぁ嘘でも、無理矢理でもいいから幸せに歌って踊って、ハッピーエンドで大団円が観たかった。
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