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ラ・ラ・ランドのtkのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
4.3
以前映画館で見たが、最前列でスクリーンを見るために顔を上げ続けるのに精一杯で映画どころではなかったため改めて視聴。

エマストーンも綺麗だけど、ライアン・ゴズリングのあの優雅な雰囲気は出そうと思っても出せない才能だと思う。力が抜けてて劇中でも穏やかな感情表現に終始してるけど惹きつけられるし、本人にしっかり感情移入できる。そしてスクリーン映えしてて思わず目で追っちゃうような存在感がある。
演技とは違うかもしれないけど、怒りの演技の中にも安心感と抱擁感があるあたりに本人の人柄が感じ取れたような気がした。

エマストーンもちょっと表情に強張りがあって強さを感じたけど、無我夢中で夢を追う人が持つ貪欲さがあらわれてるっていう意味ではいい配役だったと思う。

通常の映画では露骨に感じられるシーン(最後の「あり得たかもしれない二人の夫婦としての関係」のシーン)や冗長に感じられるシーンでもミュージカルにする事でカモフラージュできるし、いい刺激になって飽きがこない工夫がされてた気がする。

そして、人生には必ずどこかで折り合いをつけなきゃいけない事があって、どちらも捨て難い事であっても納得して進んでいくしかない。ことを伝えたかったのかな。
過去の自分の辿ってきた道に納得はしてるけど、かたや幾つもの選択肢に目を瞑った結果今があるわけで、時折「その選択肢を選んだらありえただろう現実」を思い起こすような出来事があると引き返せない自分の人生に対する寂しさを感じる、だけどそれも含めて人生の味わいなんだろうな。

面白かった!!
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