このレビューはネタバレを含みます
気が付いて切なくなったのは「衣装」でした。
私の中で「君に読む物語」のイメージが強いライアン・ゴズリングさん、再び。
これでもか、という原色のパレードから、パステルトーン、そしてモノクローム。
「ずっと愛している」という言葉の意味。
20代半ばでどうしてもやってくる、岐路の選択で揺れる人生を、鮮やかにポップに描き出しています。言葉にしなくても、映画では伝わるのに。
最後のパステルトーンでのオーディション、自分へ、彼へ、そしておそらくオーディエンスへ、雪降るセーヌ川に飛び込んだ叔母のエピソード。今までの悔しさ、希望、全てを込めて歌い上げるエマに心打たれました。
個人的には「セッション」の方が面白かったけど、次回はどんなのを作るんだろう、と楽しみな監督さんです。