なべ

ラ・ラ・ランドのなべのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
2.5
たいした努力もせず、自分はこんなもんじゃない、周りはわかってくれないと、悪いのはいつも周りという自己チューな2人が、お互いわかり合おうともせず、高め合うこともなく、さほど苦労もせずになぜか夢を叶えて、そうじゃなかった別の未来を夢想する話。知らんがな。

予告編をみたときから、もしかしてハリウッド黄金期のミュージカルの再来か!と、事前に「雨に唄えば」を観て気合を入れて臨んだのだが…いやあ、失敗した。雨に唄えばが完璧すぎたわ。ストーリー、歌、ダンス、演出、どれをとっても雨に唄えばの方が抜きん出てた。そりゃそうかw
だいたい歌に移るエモーションの高まりが不十分なのよ。そこで歌う?まだでしょ!って感じ。
もっと言えば、ミュージカルなのは初めのうちだけで、後半は違う。ミュージカルの皮を被った、ただの未熟者の恋愛ドラマだ。そんなふうに見てみると冒頭の高速道路での雄大なダンスシーンでさえ、後付けのような欺瞞というか虚さを感じるんだよね。

この映画がいいという人に話を聞くと、ある法則を発見。みんなラ・ラ・ランドじゃなくて、自分の過去の恋愛を振り返ってる。まあそれは映画がそうさせるポテンシャルがあったってことだからいいことなんだけど、それはララランドがいいんじゃなくて、自分の過去の恋愛がいいって話じゃん。あなたの過去の恋愛にぼくは点数つけられないよ。
なべ

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