ミュージカル映画は苦手ですが、
今作は少し違いました。
こんに感動させられるとは
思ってもいませんでした。
「あの時のアレは何だったんだろうか…」
夢のためにひたすら頑張っていた、
あの頃の自分を思い出し、
ふと切なくなる…
そのシーンにグッときました。
そして、これからの人生に、
そっと背中を押してくれる、
そんな終わり方が最高でした。
場面転換や色づかいもカッコよく、
ミュージカルに入るシーンも自然なので、
最後まで飽きずに観れたのも良かったです。
ただ、主人公2人の日常や仕事に対する態度が、社会人として問題があり、
素直に応援できませんでした。
例えば、女優が訪れるようなカフェでバイトしているのにも関わらず、自分の都合だけで仕事を抜け出したり、シフトを出さなかったり…。
クラクション鳴らしまくって前のクルマを煽ったり、好き勝手な演奏をしたり…。
一生懸命頑張っているのに、中々上手くいかないなら共感できますが、
これで報われないと言われても自業自得、
当然だと思えてきます。
そんな人が幸せになっても、
素直に喜べないのではと思いました。
映画全体を通しても、結局
2人だけの世界観に収束する点が、
「セッション」のつくりに近く、
個人的にはあまり乗れない要素でした。
しかし、この映画が評価されていることは十分に理解できる内容です。
ミュージカル映画が苦手な人でも、
一度観てみる価値は十分にある一作です。
