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LION ライオン 25年目のただいまのtulpenのレビュー・感想・評価

4.4
クドゥ!と叫んで街を彷徨うたった5歳の少年サルーがかわいくて、可哀想で。
迷子になった後も、泣き叫ぶわけでもなくただひたすら耐えて
目の前の出来事や選択肢を乗り越えていく。
小さいけれど自分の意思で次を選んでいくことで 泣き事は胸にしまい
瞳は真っ直ぐ前を見るようになる、
どんどん成長するサルー
そのあたりの見せ方が本当に巧い。

走る少年の姿が重なるような大人になった彼を見てそれを実感する。
やはり、年代を変えてのキャスティングって大事なんだと実感した。
前日に観た「ムーンライト」では3人の役者の変わりようにずっと違和感があったから。

でもって、大人になったサルーがGoogle earthを使ってしたことに感嘆。
スゲ〜な本当に。

そしてラストでいろんなことが氷解する。
ずっとわからなかったLIONの意味。
涙が溢れて止まらない。


静岡シネギャラリーにて、
2017.4/7 (13) 1451
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