このレビューはネタバレを含みます
チベット人の焼身自殺をテーマにした映画。
チベットは今も昔も閉ざされた秘境で、日本にはチベットのニュースがあまり入ってこない。
特に焼身抗議に関して、日本で唯一の発信源なのは、映画で取り上げられた中原氏のブログのみである。
私自身が実際に中国から陸路でチベットを旅した経験から、この映画は大変な制約の中で作られていることがよく分かった。
遊牧民が自由に移動できないようにと、国が作った柵が出てくるが、映像として出せなかった風景がたくさんあるはずである。
チベット人は僧侶以外の人々もチベット仏教の敬虔な信者である。
インタビューからも、高い精神性が伺える。
戦争のニュースはずっとなくならず、攻撃と報復が繰り返されているが、世界が非暴力の方向へ進んでほしいと映画を見て改めて思った。