続編を重ねるごとにカーアクションが派手で非現実的になっていきていましたが、前作がちょっといき過ぎていたせいなのか、逆に少し落ち着きを取り戻した感のある本作でした。氷上のアクションは確かにトンデモですが、動きが3Dから2Dに戻ったので、まだ「車」という体を守っています。
冒頭のキューバでのシーンは、まるで初期作を思わせるような走り屋の集いからのレースシーンとなっていてすごく良かったです。アメリカの旧車のエンジンを載せ替えて使い続けるキューバの文化も紹介されますが、舞台としてワイスピとの相性抜群です。ハバナの街並みも古い建物を補修して使い続けていて良い雰囲気なのですが、その中を改造車が走り抜ける姿には痺れました。アヴァンタイトルだけでほぼ作品として完結してるのではないかと思えるくらい好きです。
以降はドムの裏切りという変化球を入れてくる以外はいつものワイスピといった印象でした。その中でもこれは新しいな、と思ったアイディアは自動運転車を操るシーンです。車がまるで虫の大群のようにわらわらと追いかけてくるところでは思わず笑ってしまいました。
