リーマンショックなど世界的な金融危機の発端となったサブプライム住宅ローン危機の中で4000億円もの巨額の利益を上げた、実在する4人の投資家を描く。最後まで見ると邦題が如何にセンスがないかわかる。
かなり堅いテーマながら、皮肉や風刺を込めた大胆な脚色、全体の表現もカジュアルに描かれるためコメディ要素とのバランスが抜群。
専門用語やシステムもかなり噛み砕いて丁寧に説明しているので、ある程度簡単な経済の知識さえあれば大筋の理解はできる。しかし、投資未経験者だけでなく経験者にも参考になるシーンが多く、モチベーションの維持にもかなりおすすめできる。
作中には有名な日本食レストランの名や、村上春樹の小説の一節が出てきたりと日本人的にも楽しめる視点があり、楽しみながら学ぶことのできるとても優秀な作品。
盲目的な投資アレルギーだとそもそも理解や思考を止めてしまうのかもしれないが、先入観無く見ることができれば単純なゼロサムゲームではないこと、そして金融や投資の本質を学ぶことができるはず。
