このレビューはネタバレを含みます
難しい、という思いと、事の重大さに比してかなり内容はシンプル、というのが両方あってよかった。
空売りというか、株のショートの概念は未だなおわかってなくて、買いは一回でも売りは一生というのはなんかマジでそうっぽいなと思った。
回収の見込みのない債権を束にして、売るというやつ。
住宅価格はどんどん上がる、住宅ローンは返済される、といううつろな足場で売上だけを上げたくて無理くり貸し付けていく。
立派な家は家主が夜逃げし、賃料は払ってるのにオーナーはローン返済をしていないことが常態化していく。
それでも住宅ローンは大丈夫、住宅ローンの束にさらに債務を付けて、もともと中身のない債権が20倍。う~~ん。
はじけた瞬間のトリガーはなんだか不思議なもので、信用ランクは下がってるのに価値は落ちないという変な状態が続いて、ある時突然リーマンブラザーズの株価がゼロになるなんてみょうちきりんな話である。
空売りってなんか悪役がやってるイメージ(恣意的に企業を攻撃して売り抜けるみたいな)だったけど、今回は不正を検知した人たちが、儲け話や正義感などをないまぜにした思いで挑んだもののようだった。
もうけた人はおおよそ、果たしてこれは正しかったのか?悪にては染めていないか?と逡巡する様子があった。ない人もいたけど。
こうなるとSP500とかも現状手放しになってるが、果たしてどういうもんなのか実態が怪しくなってくるよな・・・積立が有効なのって株価が上がり続ける前提という話でしかないもんな・・・。