サブプライムローンに端を発した世界金融危機(いわゆるリーマンショック)の予兆にいち早く気づいた人たちの話。世界的な大問題で、アメリカの金融業界にいる人にとっては非常に重い出来事だったことは間違いない。だからと言って重い雰囲気の映画にはなっておらず、ことの重大さをしっかり伝えつつもテンポよく、適宜説明を入れてくれたりしながらエンタメ作品として十分に楽しめるようになっている。登場人物が突然視聴者に向けて本音を話したり、ことの詳細を説明し始めたり、有名人が登場して解説を始めたりする演出はなかなか面白かった。ただし、そもそも論としてサブプライムローンや派生した金融商品の知識、それ以前に投資銀行や銀行がどうやって儲けているのかという前提知識がないと理解しづらい部分もある。わからないところは適宜ググりながら見た。正直ネタバレも何もない感じの作品なので、ネットなどで多少の予習をしてから見る、または復習した上で2回目を見るとより楽しめる作品だと思う。
